2001年09月
2001年09月01日 00:00
「ひまわり」 2001 F6 透明水彩
教室のベランダに、得体の知れない平和団体が配り歩いてたヒマワリの種を植えました。ほんまに咲くんかな、と半信半疑で水をやり続けていたら、ものすごく頼りない感じの小さな花が9コ付きました。1番の子が開きそうになったところを描きました。
01年9月のタワゴト
某ならざきさんの掲示板で「絵画教室の選び方」と「画材同士の優劣(って言い方も変なんだけど)」が話題になっていたので、それに関連したタワゴトをちょっと。
以前勤めていたカルチャースクールで与えられていた教室でも「何でもアリ」を唱っていたのですが(現在は『マジで何でもアリ』に変更・笑)、漠然と「何か描いてみたくて」と見学に来る人が多く、私は大体「どんな性格?」と聞いてから画材を選んであげてました。色んな画材を触ってきた結果、性格によって向き不向きがあるように思います。それぞれの画材の長所&短所と、性格分析を以下に挙げます。
油彩:凝り性の人向き。絵の具の性質上、幅広い使い方が無限にできる(てろてろオツユ描きからゴテゴテ厚塗り、砂をまぜたり削ったり…)ので、探究心のある人にオススメ。油彩の長所はなんと言っても強烈な彩度。そして強度(長持ちします。財産として是非どうぞ)。短所は、毒性が強い事(水銀とかカドミウムとかシンナーとか、あんまり健康によろしくないです。臭いし…)と、乾きが遅いため置き場に困る…という事です。
水彩:計画的に物事を進める事ができる人向き。透明水彩には「絶対的なルール」があるので、短気の人には向きません。長所はもちろん透明水彩独特の水の表情。他の画材でその再現は無理です。短所は作品の寿命が短く、それにからんで値段が高くできない事です。美とははかなさ、と割り切りましょう。
パステル:理論派の人向き。混色が困難なため(重ね塗りも3層が限度)、色相環をきちんと理解し、下地にあらかじめ補色を置く計画性が必要とされます。明暗も修正不可能なので、正しい色を一発で選べる目が必要です。長所は雰囲気を出しやすい事と、細部への描き込みがいらない事。短所はソフトパステルがとにかく高価な事と作品の管理が大変な事(額装した後も辛い…)です。
版画全般:お金持ちの人向き。専用の道具を揃えてたらお金がなんぼあっても足りないです(プレス機とか感光機とか)。かなりの計画性を要するって点では水彩もかないません(刷り上がるまでわけわかんないまま作業するんですから)。長所はやっぱり複製可能って事ですね(同じのが二つとできた事ないですが…)。
彫刻全般:体力のある人向き。3次元の物を作るには、どこから見ても形になるようにしなくちゃならず、常に作品の周りを重たい粘土の袋抱えて歩き回ってると体力的に大変です。長所は、なんてったって立体の存在感です。周りを取り込んで空間芸術ができちゃう事です。
その他、色んな画材について書きたい事は山ほどありますが、面倒臭いので今回はこの辺まで。版画や彫刻もそれぞれ詳しく書きたいとこではありますけどね。絵画教室の選び方ですが、やっぱり先生の作品を見せてもらうに限ります。うちの教室で見られる風景ですが、他の生徒さんに説明してもらうってのもいいかと思われます。私たちはいいようにしか言いませんから(笑)、実際そこで描いてる人に聞いてみると雰囲気がよくわかると思います。それから、個人的には「生徒さんの作品に手を出さない先生を選ぶべし!」と思っています。助けてもらってると、また同じところで同じようにつまずいちゃいますから。いるんですよ「ねぇ〜、先生〜、直して〜」って甘えた声で筆を渡してくる生徒さん。こっちもできるだけ分かりやすく説明しようと頑張ってんだからそっちも真剣に聞いてくれ〜とか思っちゃいますよね。…あらら、教室の選び方じゃなくて生徒の選び方になっちゃった(笑)。んじゃ今回はここまで。