1999年12月
1999年12月01日 01:01
今月は大サービスで2枚です。最近透明水彩を触っていなかったのであせって描きました。カリフォルニア州のヨセミテ国立公園です。油絵の為にあたためていたモチーフだったんだけどね〜。
「ヨセミテ国立公園 1&2」 199920 27cm 透明水彩
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■ 99年12月のタワゴト
先月14日、広島県立美術館で開催されているダリ展のゲストに横尾忠則氏が講演に来た。友人3人と聞きに行った。一応題目が「ダリに会った日」ということで、横尾氏は、ダリの家に押しかけて行って無理矢理会わせてもらった何十年も前の話を(めずらしく流暢に、そして朗らかに)してくれた。特に「すげ〜っ!」とか思う類いの話ではなかったのだが、要するに、「絵は理論ではなく感覚で見る物」だという事を何度も何度も力説していた。そして私は「うんうん、ま、そうだよね」という程度に納得し、適度に(横尾氏に対する)好奇心も満たされ、それなりに楽しい話で心地よい気分になった。早速ダリ展を「感覚で」見て回ろうと思った。
が、結局見ずに帰った。さっさと帰った。それから一日気分は台無しだった。
なんなんやあの最後の質疑応答は!!!お前ら今まで2時間何の話を聞いとったんじゃボケーッ!さんざ横尾氏が「感覚の大事さ」についてあれだけ語ってくれたのに、最後の質疑応答は「自分の知識自慢」と「理論攻め(ってほど大した理論じゃないんだけど)」ばっかりで、横尾氏も「あー、僕、そういう事、興味がないんで…」って返事に困っとったじゃん、可哀想。大体あんなフランクなお話を必死でメモ取りながら真っ剣に聞くお前らには一生絵なんかわかるもんか!お前らは結局芸術を左の脳みそでしか見る事ができんのじゃ、カタヨリバカ!それで知ったかぶりすんな!!こういうタイプの人たちって、絵の説明を読んで感動したことはあっても、絵の前に立ってガーンときたりクラクラしたりボロボロ泣いたりした事なんてきっとないのでせうね。お気の毒。
あーもう本当に気分が悪くなって3人でさっさと帰りました。私が横尾氏だったら…と想像すると、多分あんなにやさしく返答してやれたかどうか疑問です。がっかりだよほんと。まー、予想以上に横尾氏カッコよかったんで、それが救い(笑)。ネコが死んだショックで喘息になってめっきり弱っちゃってましたが。